映画【葛城事件】三浦友和と若葉竜也の感じが凄かった

作品の感想

U-NEXTでポイントを利用して映画「葛城事件」を観ました。

イヤーな場面を連続してつないだような、なんとも言えない感情を揺さぶる映画。
観た後に胃のあたりに何か重いものを載せられたような違和感さえ憶えてくる・・・。
そんなタイプの映画でした。

葛城事件のストーリー

三浦友和扮する威圧的な父親、夫に抑圧され続け精神に異常をきたした母親。
営業として就職したものの、人付き合いが上手く行かず売上を全くあげられず解雇された長男。
そして、自尊心が低くこんなはずじゃなかったと部屋にこもり、「一発逆転してやる」と通り魔殺人を犯す次男。

家を建てた頃の夢に満ちた日々がいつからこうなったのだろう・・・。
どこにでもありそうな家庭が加速度をまして崩壊していく様を描いていますが、他人事であるようですが、自分を振り返って考えさせられる映画でした。

三浦友和と若葉竜也が凄かった

三浦友和はこの映画で数々の賞を取っていますが、凄い演技というか嫌な感じをものすごく出しています。それに加えて凄かったのは、通り魔殺人を犯す次男を演じた若葉竜也。
撮影はかなり監督からの要求が厳しく、何度も撮り直し「OKの声がかかる時には、全部記憶が飛んでいた」というくらいキツかったようですが、それだけの表現がでていて本当に恐ろしい感じが出ています。

田中麗奈のおかしな役がまた・・・

次男・稔と獄中結婚する、死刑反対を訴える女を田中麗奈が演じていますが、この役もまたすごく変な感じ。監督のインタビューでも言っていましたが、大きな孤独感を抱えた女が、その穴を埋めるために死刑制度廃止運動にのめり込んでいる感じがもの凄い。

とにかく全くハッピーでは無いですが、この映画とてもはまり込んで考え込んでしましいます。
あと、象徴的に描かれるコンビニ弁当を食べるシーンを観すぎて、しばらくコンビニ弁当が食いたくなくなるかなぁ。

笑いは全く無いですが、かなりおすすめの映画です。

※作品の配信状況については2017年3月1日現在のものです。
視聴の際は各サイトにて、確認してください。

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